就活においては、自分はどんな仕事が向いているのか?どんな業界/企業に行きたいのか?を明確にし、目標設定を行うことが重要です。そこで今回の【就活基礎知識】では、職種研究・業界研究・企業研究のやり方をそれぞれ紹介していきます。
〈職種研究〉
「職種」とは、その会社内で行う仕事内容によって分けられた種類(呼び名)のことで、「営業」「販売」「人事」「企画・マーケティング」「広報・宣伝」のいわゆる事務の職種、「研究・開発」「SE(Systems Engineer)」のような技術職があります。企業としては、バランスのいい人材を探しているため、自分の可能性や得意分野を幅広く検討したのち、適性や志向から職種を絞っていくと良いでしょう。
◎職種研究の目的
1.仕事の中身を知るため
2.自分の能力を生かせる職種を選択するため
◎職種研究の進め方
1.職種を知る
・代表的な職種
「営業/販売」→ルートセールス/直接営業/店頭販売/訪問販売
「ホスピタリティ」→ホテルスタッフ
「企画」→経営企画/商品企画
「事務」→人事/総務/経理・財務/営業事務
2.自分の能力と照らし合わせる
3.職種研究のゴール
・職種の仕事内容の理解
・なぜその仕事に就きたいのか
・自分の能力や長所を生かせるのか
以上3つが明確になることが職種研究のゴールといえるでしょう。
〈業界研究〉
企業はさまざまな「産業」に分類され、さらに「業種」へと分類されます。業界を絞ることが自分の興味や適性に合う仕事や気に入った企業を見つけ出す1つの方法になります。自分の興味やどの業界に就職すればどんな仕事ができるのかといった観点などから、業界を絞り込んでいきましょう。しかし1つの業界に絞りすぎると、就職のチャンスを自ら狭める事になりかねないので、広い視野をもって業界研究を行っていきましょう。
◎業界研究の目的
1.数多くの業界の中から志望業界を絞るため
2.自分の知らない業界を知るため
3.自分の志望する業界の知識を得るため
◎業界研究の進め方
1.業界を広く、深く知る
・志望業界の決まっていない人
→社会人としてどのように働きたいのか、自身の強み/アピールポイントは何かといった「自己分析」の結果をもとにまずは関心や興味のある業界から調べてみる。また、街中や普段の生活の中から気づく多くの業界や大学の先輩や両親、兄弟や親戚などが働く業界を調べてみる。
・志望業界が決まっている人
→関連業界にも目を向けてみる。例えば、「百貨店業界」が第一志望であれば、同じ接客という観点から「専門店」「スーパー」「コンビニエンスストア」「フードサービス」などがあり、扱う商品という観点からは「アパレル」「宝飾品」などが挙がる。このように志望業界の周辺業界を調べ、新しい発見や関連する業界への理解を深める。
2.志望業界について調べる
・業界に興味を持ったきっかけや自分が感じた魅力
・業界の現状と課題/将来性
・生かせる能力や長所と挑戦してみたい仕事
・業界で興味のある企業
ある程度興味のある業界が見つかったら、それぞれの業界について以上4つを中心に調べてみましょう。
3.業界研究のゴール
・なぜ、〇〇業界を志望するのか
・自分のこんな能力が〇〇業界に役立ちそうだ
・志望業界の現状と将来性
エントリーシートや面接の場面を想定して、以上3つが説明できるまで業界研究を行いましょう。
〈企業研究〉
「上場企業/大企業なら絶対にいい」とは限りません。企業案内や就活情報誌、各企業のホームページなどからの情報収集はもちろん、企業訪問時に職場の雰囲気を感じたり、OB/OG訪問で生の話を聞くなど企業の実態を知ることが重要です。
この企業研究における”企業の実態を知る”という点に関しては、短期のインターンを行うことが一番有効でしょう。短期のインターンを募集している企業にはぜひ短期インターンしてみましょう。インターンナビではこの「短期インターン」を選考フローに取り入れた企業を数多く掲載しているのでぜひ参考にしてみましょう。(
インターンナビ掲載企業はこちら)
◎企業研究の目的
1.志望企業が自分に合っているかどうか
2.採用担当者が納得できる「志望動機」をまとめるため
◎企業研究の進め方
1.自分にとって「働くこと」を明確にする
・仕事内容
・給与
・福利厚生
・教育制度
・勤務地
などから何が企業選びの基準となるのかを決めておくことが重要です。
2.企業選びの基準に沿って各社を比較する
・各企業の概要
→売上高/利益/財務内容
・同業他社との比較
→特色/弱み強み
・新聞/ニュースを毎日チェック
→各社の最新の採用動向の把握
3.企業研究のゴール
・同業他社と比べた時の強み、弱み、違い、特徴など
・企業の現状と課題/将来性
・入社後に挑戦したいことと、自分の長所、能力などとの接点
・最近、ニュースや話題になったこと
志望企業を比較検討して志望順位が決まったら、志望度の高い企業から順に以上4つの項目を中心に調べてみましょう。
ただやみくもに売上高や商品を調べて記憶するだけでなく、「なぜ他者ではなく、うちを第一に志望するのか」といった面接での質問に答えられることが企業研究のゴールです。