仕事ができる人間には、共通して『人間力』が高いと言われています。
人間力(にんげんりょく)とは、
社会を構成し運営するとともに、自立した一人の人間として力強く生きていくための総合的な力[1]
引用:
https://ja.wikipedia.org/人間力より
もちろん、どの時代にも必要な能力であることは間違いないのですが、特に現代社会には非常に重要になってきているのです。日本という舞台で、時代を『戦後』『バブル期』『現代』の3つに区切って解説していきましょう。
①戦後(1955年ごろ)
引用元:映画『always3丁目の夕日』より
モノ 少
カネ 少
戦後の日本には、モノがありません。映画の『ALWAYS 三丁目の夕日』のような時代をイメージしていただければと思います。当時は、洗濯機もなく、テレビは白黒で、お金もみんな持っていません。この時代で必要だったのは、『技術力』でした。
生活水準は現代と比べると低く、モノに飢えている時代ですから、良い製品を作れば勝手に売れていくという、売り手市場の時代でした。戦後の日本はこの『技術力』をもって経済を動かしていったのです。
②バブル期(1990年ごろ)
引用元:映画『バブルへGO!』より
モノ 中
カネ 多
バブル期は、とにかく日本全体がお金持ちの時代でした。当時の日経平均株価は40,000円近くありました、現代では17,000円を前後していますので、当時はその2.5倍ほどだったのです。サラリーマンの平均小遣いが7万円でした。現代では大体3万円くらいと言われているので、今の2倍以上です。本当に羨ましい限りです。
みんながお金持ちであったバブル期は、買い手市場。必要であったのは、企画力や、PR力でした。消費者はお金を持っているので、いい商品だから売れるというわけではありません。100万円の値札では売れなかったものを200万円にしてみたら売れた、なんてことも起こり得る時代でした。
③現代(2015年)
モノ 多
カネ 中
現代社会は、モノに溢れ、非常に便利な社会になりました。かといって経済状況は必ずしも景気がいいとは言い切れず、生活水準こそ国に補償はされますが、必ずしも多くの人がお金持ちである時代というわけではありません。経済の中心が東京に集中化し、かなり格差もある時代です。景気が良いのかどうかわかりにくい、まさに混迷の時代ともいえるのです。
情報量 莫大
現代では、モノ・カネ以外に、インターネットの普及に伴い、情報が途方もなく入ってくる時代です。2000年ごろから急速に普及しだしたインターネットは日々日々進化を遂げています。スマホの普及によって多くの人がいつでもどこでも世界中の情報を手に入れ、また発信することができます。非常に情報過多の時代なのです。
一説によると現代人が1日に触れる情報量は、江戸時代の人の1年分とも言われているそうです。それくらい情報にあふれているので、どの情報を信じるのかが難しく、なおかつ情報の取捨選択は重要になってきているのです。
では、この情報過多の時代に、ビジネスで成功していく為に必要な力をとはなんなのか。技術力があっても、現代の人はあまり驚かなくなっていることもあります。車が自動操縦し、ドローンが荷物を運んでくる時代なので、良い製品を作れば必ず売れるというわけではないのです。また、企画・PR力も大切ではあるのですが、消費者まで届くころには、どれも似たり寄ったりの情報に見えてしまい、結果的にモノが思ったよりも売れない、なんてことも考えられるのです。
もちろん、様々な能力が必要なのは当然なのですが、やはり現代にこそ必要なのが【人間力】なのです。消費者は、毎日溢れんばかりの情報に囲まれ、何を買っていいのか分からなくなっています。消費者が本当に求めているものは、『確からしさ』や、『信頼性』のあるものを求めています。
ネットでなんでも変える時代、商品の評価も見れる時代、そんな現代であるからこそ、消費者は信頼できる人から商品を買いたいと考えています。
【人間力】とは何か?これについては様々な定義がありますが、私は、『信頼性』『誠実性』がある人だと考えています。もちろん、その能力を分解していくと、コミュニケーション能力であったり、成長意欲なども重要になってきますが、最終的には『信頼性』『誠実性』になってくのではないでしょうか。
また、【人間力】とは何か?を考え続けていくことも、一つの人間力なのかもしれません。みなさんも人間力を高め、混迷の時代を生き抜いていきましょう。